憑依旅館 第一章
舞台は寂れた温泉街にある、築百年を超える老舗旅館「白鷺館」。
かつては多くの客で賑わったこの旅館も、今は経営難に陥り、客足は途絶えかけていた。
主人公のあかりは、亡き父の後を継ぎ、白鷺館の経営者となった。
旅館を立て直すため、様々な策を講じるあかりだったが、どれも上手くいかない。
そんなある日、あかりは、旅館の過去帳に奇妙な記録が残されているのを見つける。
「〇年〇月〇日、宿泊客〇〇、客室内で死亡」
同じような記録が、何件も残されていた。
あかりは、背筋が寒くなった。
もしかしたら、この旅館には、本当に何か曰くがあるのかもしれない。
しかし、あかりは、ここで諦めるわけにはいかなかった。
白鷺館を立て直すためには、何としても客を呼ばなければならない。
そのためには、旅館の噂を払拭する必要がある。
あかりは、旅館の過去帳に記録された死亡者たちについて、調べ始める。
すると、ある共通点に気づく。
それは、死亡した客たちが、皆、旅館に泊まる前に、ある神社を訪れていたということだった。
その神社は、「縁切り神社」と呼ばれ、悪縁を断ち切る力があるとされていた。
あかりは、もしかしたら、客たちは、縁切り神社を訪れたことで、何か悪いものを連れてきてしまったのかもしれないと考えた。
そこで、あかりは、縁切り神社について調べることにする。
すると、神社には、ある言い伝えがあることがわかる。
それは、「縁切り神社には、悪霊が住み着いている」というものだった。
あかりは、背筋が寒くなった。
もしかしたら、この旅館に泊まる客たちは、悪霊に憑りつかれているのかもしれない。
あかりは、この悪霊を退治しなければならないと考えた。
しかし、悪霊退治の方法など、あかりは知らなかった。
あかりは、藁にもすがる思いで、近所の寺に相談に行く。
寺の住職は、あかりの話を聞くと、顔色を変えた。
「それは大変なことになりました。すぐに、お祓いをしなければなりません」
住職は、そう言った。
しかし、お祓いには、多大な費用がかかるという。
経営難のあかりには、とても捻出できない金額だった。
あかりは、途方に暮れる。
そんな時、あかりは、亡き父の言葉を思い出す。
「困った時は、人に頼るのではなく、自分の力で解決するんだ」
あかりは、父の言葉を思い出し、自分の力で悪霊退治をすることを決意する。
第一章 完
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