憑依遊園地
第1章:招待状
「ねえ、知ってる?最近オープンした憑依遊園地、呪われてるらしいよ。」
「またそんな噂話。でも、ちょっと気になるかも。」
「行ってみようよ!怖いけど、面白そうじゃない?」
好奇心旺盛なアリスと、ちょっと怖がりなレオは、そんな会話をしながら、憑依遊園地のゲート前に立っていた。
チケット売り場には長蛇の列ができており、遊園地の人気ぶりが伺える。
「本当に呪われてるのかな?」
「さあね。でも、この不気味な雰囲気、何かありそうじゃない?」
アリスは、遊園地全体を覆う、どこか不気味な雰囲気に、好奇心を刺激されていた。
ようやくチケットを手に入れた二人は、ゲートをくぐり、遊園地の中へと足を踏み入れた。
園内は、おどろおどろしい音楽が流れ、アトラクションはどれもホラーテイストで、異様な雰囲気を醸し出している。
「やっぱり、ちょっと怖いかも…」
レオは、早くも怖気づいていたが、アリスは、そんなレオをよそに、目を輝かせていた。
「面白そうなアトラクションがたくさんある!まずは、あれに乗ってみようよ!」
アリスが指差したのは、園内で一番高いジェットコースターだった。
第2章:呪われたアトラクション
ジェットコースターに乗り込んだ二人は、頂上へと向かっていく。
頂上からの眺めは絶景だったが、アリスは、眼下に見える遊園地全体に、何か違和感を覚えていた。
「ねえ、レオ。あのアトラクション、何か変じゃない?」
アリスが指差したのは、メリーゴーランドだった。
メリーゴーランドの馬たちは、どれも顔が歪んでおり、今にも動き出しそうなほどリアルだった。
「言われてみれば、ちょっと気持ち悪いかも…」
レオも、メリーゴーランドの異様な雰囲気に気づいた。
その時、ジェットコースターが下降し始めた。
二人は、ジェットコースターの急な動きに、悲鳴を上げた。
ジェットコースターは、急降下を繰り返し、二人は叫び続けた。
ようやくジェットコースターが停止し、二人は、震えながらも、コースターから降りた。
「もう、あんな怖い乗り物には二度と乗らない!」
レオは、恐怖で顔が青ざめていた。
「でも、あれだけじゃない。この遊園地、やっぱり何かおかしいよ。」
アリスは、ゴーランドのことが気になっていた。
第3章:メリーゴーランドの秘密
アリスとレオは、メリーゴーランドへと向かった。
メリーゴーランドは、ゆっくりと回転しており、馬たちは、今にも動き出しそうなほどリアルだった。
「やっぱり、気持ち悪い…」
レオは、ゴーランドを外から眺めているだけだったが、アリスは、ゴーランドに近づき、馬たちを調べ始めた。
すると、ある馬の背中に、小さな文字が刻まれているのを見つけた。
「これ、何て書いてあるんだろう?」
アリスは、文字を解読しようとしたが、見たことの無い文字で書かれており読めなかった。
その時、メリーゴーランドの回転が速まり、馬たちが、狂ったように 動き始めた。
「大変だ!逃げよう!」
レオは、アリスの手を取り、メリーゴーランドから遠ざかった。
メリーゴーランドの馬たちは二人に近づいてくる。
「このメリーゴーランド、呪われてる!」
アリスは、ゴーランドの馬たちが、まるで 生きているかのように 感じた。
第4章:呪いの正体
アリスとレオは、メリーゴーランドから逃げながら、遊園地の他の場所も調べてみた。
すると、どのアトラクションにも、変わった文字が刻まれているのを見つけた。
「この文字、きっと呪いのことを表しているんだ!」
アリスは、この文字を解読しようと試みたが、アリスにはできなかった。
その時、遊園地全体に、不気味なアナウンスが流れた。
「ようこそ、憑依遊園地へ。この遊園地は、呪われています。呪いを解くには、私を見つけなければなりません。」
アナウンスの声は、どこか不気味で、アリスとレオは、背筋が寒くなった。
「私って、誰のことだろう?」
レオは、アナウンスの意味が分からず、首を傾げた。
「きっと、この遊園地を作った人よ。呪いを解くには、その人を見つけ出す必要があるんだ!」
アリスは、アナウンスの声の主を探すことを決意した。
第5章:呪いの結末
アリスとレオは、アナウンスの声の主を探して、遊園地の中を歩き回った。
そして、ついに、遊園地の奥にある、城のような建物にたどり着いた。
「きっと、この中にいるんだ!」
アリスは、建物の中へと入っていった。
建物の中は、薄暗く、不気味な雰囲気が漂っていた。
アリスとレオは、慎重に奥へと進んでいく。
そして、奥の部屋で、一人の女性を見つけた。
女性は、ピエロの衣装を着ており、肌は青白かった。
「よく来たわね、アリス。私が、この遊園地を作ったのよ。」
彼女は、不気味な笑顔でアリスに話しかけた。
「あなたが、この遊園地を呪ったの?」
アリスは、彼女に問い詰めた。
「そうよ。この遊園地は、私が呪ったの。」
彼女は、あっさりと呪いを認めた。
「なぜ、そんなことをしたの?」
アリスは、彼女に理由を尋ねた。
「私は、人間が嫌いなの。人間は、私利私欲のために、自然を破壊し、動物たちを傷つける。そんな人間たちに、天罰を与えたかったの。」
彼女は、人間に対する憎しみを露わにした。
「でも、子供たちまで巻き込むなんて、ひどすぎるわ!」
アリスは、彼女の行為に怒りを覚えた。
「子供たち?子供たちは、何も知らない。大人の罪を償うべきじゃないわ。」
彼女は、子供たちを巻き込んだことを悪びれる様子もなかった。
「あなたを止める!」
アリスは、彼女に立ち向かうことを決意した。
「アリス!気を付けて!」
レオは、アリスを心配して叫んだ。
「邪魔をするなら、あなたたちも呪うわよ。」
彼女は、アリスとレオに呪いをかけようとした。
その時、アリスのペンダントが光り始めた。
ペンダントは、呪いを打ち消した。
「なんなの、そのペンダント?」
महिला は、ペンダントに驚いた様子だった。
「このペンダントは、呪いを打ち消す力があるの。もう、誰も呪わせない!」
アリスは、ペンダントを天にかざした。
すると、ペンダントから強い光が放たれ、園内を包み込んだ。
彼女は、苦しみながら消えていった。
彼女が消えると同時に、遊園地全体を覆っていた不気味な雰囲気が明るくなり、謎の文字も消え去った。
「終わった…!」
アリスは、安堵の表情を浮かべた。
「アリス、ありがとう!」
レオは、アリスに駆け寄り、抱きしめた。
アリスとレオは、憑依遊園地から出て、街へと戻った。
二人は、今回の冒険を通じて、友情を深め、互いを信頼しあえるようになった。
そして、この出来事を二度と忘れないだろう。
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