廃墟の精神病院

ホラー





廃墟の精神病院


第1章:廃墟の入り口

蒸し暑い夏の夜、健二、明里、祐介、咲の4人は、廃墟となった精神病院に肝試しに訪れた。
病院は、鬱蒼とした森の中にひっそりと佇み、その異様な雰囲気が一行を包み込む。

「本当にここに行くの?」
明里は不安げに尋ねた。

祐介:「もちろん!こういう場所こそ、盛り上がるんだよ!」

咲:「でも、なんか不気味だね…」

健二:「大丈夫だって!俺たちがついてるから!」

病院の門は錆び付き、開け放たれていた。
一行は、懐中電灯を手に、暗い建物の中へと足を踏み入れた。

病院の中は、想像以上に荒廃していた。
壁は剥がれ落ち、床にはガラスの破片が散らばっていた。
廊下には、朽ち果てたベッドや医療機器が散乱し、異様な雰囲気を醸し出している。

祐介:「うわー、すごいな…」

咲:「本当に、ここって昔、精神病院だったの?」

健二:「ああ、そうみたいだよ。
昔は、この辺りで一番大きな精神病院だったらしい」

一行は、病院の奥へと進んでいった。
途中、奇妙な落書きや、患者たちのものと思われる手記などが残されていた。
それらを読むうちに、一行は次第に恐怖に包まれていく。

そして、ついに彼らは、病院の最深部へとたどり着いた。
そこは、かつて患者たちが閉じ込められていたであろう、独房が並ぶ場所だった。

明里:「ここ、なんかヤバい…」

咲:「早く帰ろうよ…」

その時、彼らは聞いた。
どこからともなく、すすり泣くような声が聞こえてきたのだ。

祐介:「え?今の、何の音?」

明里:「わからない…でも、気持ち悪い…」

声は、次第に大きくなっていく。
それは、まるで苦しんでいるような、悲鳴のような声だった。

咲:「きゃああああ!」

突然、咲が悲鳴を上げた。
彼女は、何かを見たようだ。

健二:「どうしたの!?」

しかし、咲は何も言わずに、ただ震えているだけだった。
そして、彼女はそのまま、意識を失ってしまった。

健二:「咲!」

健二は叫んだ。
しかし、咲は目を覚まさない。

祐介:「一体、何が起こったんだ…?」

明里:「わからない…でも、早くここから出よう!」

健二、明里、祐介の3人は、咲を抱きかかえ、病院から逃げ出した。
しかし、彼らはまだ知らない。
この病院には、恐ろしい呪いがかけられていることを。
そして、彼らはこれから、想像を絶する恐怖を体験することになることを。


廃墟の精神病院 第2章:呪いの始まり

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